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元シーゲート・テクノロジー取締役会長
ステファン・J(スティーブ)・ルッソ。シーゲート・テクノロジーは売上高140億ドルのテクノロジー系メーカーで、世界35カ国に拠点を置き、4万5000人の従業員がいる。ルッソ氏は1998~2004年に社長兼CEOを務めたのち、2009年1月に再度社長に就任。2021年11月まで会長兼CEOを務めた。
過去5年間、世界の優れたCEOを選出する賞では常に名前が挙がっている。2015年にはハーバード・ビジネス・レビュー誌の「The Best Performing CEOs in the World」で6位に選出、またインスティテューショナル・インベスター誌がテクノロジー業界のCEOの評価したランキングでは上位5位に入った。さらにイタリア首相からCavaliere dell’Ordine della Stella d’Italiaを受けた。2014年には、CNN Moneyが選出する米国で最も実績を上げたCEO、インスティテューショナル・インベスター誌が選出するテクノロジー業界の優れたCEOの両方で、上位5位以内に選ばれた。また同年のハーバード・ビジネス・レビュー誌の「The Best Performing CEOs in the World」では、公表された100人のうち17位だった。さらに、シチリアでの取り組みと米国におけるイタリア文化への支援が評価され、サンフランシスコでChristopher Columbus Awardを受賞した。2013年には、ブルームバーグが選出するテクノロジーリーダートップ20において第1位に輝いた。またマレーシアから、Darjah Setia Pangkuan Negeri (DSPN)(the Order of the Defender of State)の爵位を受けた。2012年には、フォーチュン誌が選出するその年の最優秀ビジネスパーソン50人に選ばれ、21位にランクされた。
2000年、経営陣によるシーゲート・テクノロジーのマネジメント・バイアウトを指揮。この買収は、現在でもテクノロジー業界で最も成功したMBOとして取り挙げられている。シーゲート・テクノロジーの会長職に加え、母方の祖父母の出身地であるシチリアで大規模なオリーブオイル事業を展開している。自ら多額の投資を行い、コルレオーネ郊外にある約300ヘクタールの土地を取得して開発。200名を超える従業員を雇用している。ルッソ氏は現在、個人としてはコルレオーネ最大の土地所有者である。
世界保護基金(WWF)理事を務めるなどチャリティー活動にも熱心で、自らが100%所有するバランスベクター社を通じて、さまざまな社会貢献ビジネスも行っている。チャリティー活動の中心は地球環境問題と、米国の都市部やシチリアの農村に住む「リスクにさらされている子ども」の支援である。またスタンフォード大学、スタンフォード病院、WWFへも多額の寄付を行っている。
現在、シリコンバレー・ジャパン・プラットフォームのシニア・アドバイザーを務めている。過去にはマイクロソフト、Veritas Software、VMware各社の取締役、ニューヨーク証券取引所(NYSE)及びスタンフォード大学ビジネススクールの諮問委員会委員を歴任した。マイクロソフト社では、CEO選任委員、報酬委員会議長も務めた。
スタンフォード大学で心理学と経済学の学士号(1979年)、スタンフォード大学ビジネススクールでMBAを取得(1984年)。