活動概要

  1. コーポレート・プログラム
  2. リトリート

2025年度SVJPアニュアル・リトリート報告

2025年のアニュアル・リトリートは、9月11日から14日にかけて、米カリフォルニア州ハーフムーンベイの The Ritz-Carlton Half Moon Bay を会場に開催。
SVJP創立10周年を記念する今回のリトリートは、セッションや企業訪問を通じた参加者同士の活発な議論や、グループアクティビティやGalaなどを通じた新たな交流により、SVJPらしい温かなコミュニティの広がりを改めて実感する機会となった。

セッションレポート

Session 1―データが拓くビジネス変⾰

「データこそがすべての中⼼にある」――最初のセッションでそう⼒強く語ったのは、Snowflake(スノーフレイク)の共同創業者ティエリー・クルアネス⽒だ。2012 年に誕⽣した同社は、創業からわずか10年あまりで、世界有数のAI データクラウド企業へと成⻑した。同社はいかにして技術⾰新の荒波を成⻑のチャンスへと変えてきたのか。そして⽇本企業は「100 年に⼀度の⼤変⾰」とも⾔われるAI ⾰命にどのように対応すべきなのか。モデレーターはSVJP アドバイザーで慶應義塾 塾⻑の伊藤公平⽒が務めた。

右から
ティエリー・クルアネス氏 Snowflake 共同創業者
伊藤 公平氏 慶應義塾 塾⻑

 

Session 2-⽇常をかたちづくる:AI の役割

本セッションでは、Google やNest、Apple などシリコンバレーのテック業界の最前線で活躍し、現在はパナソニックでイノベーションを牽引するヨーキー・マツオカ⽒が登壇。AI は私たちの⽣活とビジネスをどう変えていくのか。そして、巨⼤組織の中に新たな⽂化を根付かせ、AI 時代の競争⼒を築くために何から始めるべきか。多くの⽇本企業が直⾯する課題と、テクノロジーを経営に活かすためのヒントが語られた。モデレーターはSVJP 共同議⻑でエボリューション共同創業者のサイマ・ハサン⽒が務めた。

右から
ヨーキー・マツオカ氏 Panasonic WELL CEO
サイマ・ハサン氏 SVJP 共同議⻑、エボリューション 共同創業者

 

Session 3―AI 時代の⽣産性とワークフロー

AI を活⽤して新たな価値を⽣み出すには、どのような事業戦略や組織体制が必要なのか。経営者にとって避けて通れない問いに答えるべく登壇したのは、「オールインワン・ワークスペース」として⾼い⼈気を誇るNotion の共同創業者兼CEO、アイヴァン・ザオ⽒だ。AI 活⽤を他社に先駆けて進めてきた同社が、現場での試⾏錯誤から導いた実践的な知⾒を共有した。モデレーターは法律系AI スタートアップ
「Theo Ai」の最⾼製品責任者であり、スタンフォード⼤学でも教鞭をとるジェイ・マンダル⽒が務めた。

手前から
アイヴァン・ザオ氏 Notion 共同創業者 兼 CEO
ジェイ・マンダル氏 Theo Ai 最⾼製品責任者、スタンフォード⼤学 CodeX(法律情報学センター)フェロー

 

Session 4―AI 新時代の幕開け

⽣成AI の急速な進化は、産業構造や研究開発のあり⽅を根底から変えつつある。⽶国や中国の巨額投資に押される⽇本企業は、いま何を強みとし、どのような競争戦略を描くべきか。本セッションでは、AI とシステム⽣物学の先駆者である北野宏明⽒と、シリコンバレーを代表するデザイナー/テクノロジストのジョン・マエダ⽒が登壇。⽇本がもつ「資産」をいかに活かし、次世代の経済モデルへとつなげるかをめぐり、熱い議論が展開された。

右から
北野 宏明氏 ソニーグループ株式会社 チーフテクノロジーフェロー
ジョン・マエダ氏 マイクロソフト エンジニアリング担当VP、 コンピュテーショナルデザイン/AI プラットフォーム責任者

 

Session 5―岐路に⽴つ⽶国政治

⽶国の分断と国際秩序の不透明感が強まるなか、企業経営者にとって将来の⾒通しは⼀段と難しくなっている。本セッションでは、⺠主主義研究を⻑年牽引してきた⽶政治学者のラリー・ダイアモンド⽒が登壇し、⽶国政治の分極化が世界経済や国際関係に与える影響を展望した。モデレーターは、オバマ政権下で駐⽇⽶国⼤使を務め、現在は⽇本・アジア市場に特化した⽶VC 「ジオデシック・キャピタル」の創業パートナーを務めるジョン・ルース⽒が担当した。

右から
ラリー・ダイアモンド氏 スタンフォード⼤学 フーバー研究所 ウィリアム・L・ クレイトン上級研究員
ジョン・ルース氏 ジオデシック・キャピタル 創業パートナー、元駐⽇⽶国⼤使

 

Session 6―実世界におけるAI:次なるフロンティア

空前のAI ブームが、シリコンバレーの投資環境と⼈材の流れを⼀変させている。AI 時代を⽣き抜くために、企業にはどのような戦略が求められるのか。本セッションでは、いすゞ、コマツ、ポルシェ、ステランティス、⽶国防総省など多様な業界の顧客向けにフィジカルAI を開発する⽶企業Applied Intuition の共同創業者兼CEO のカサール・ユーニス⽒をスピーカーに迎えた。モデレーターは、無⼈⾃動運転タクシーWaymo の主席エンジニア、ヴィンセント・ヴァンフック⽒が務めた。

右から
カサール・ユーニス氏 Applied Intuition 共同創業者 兼 CEO
ヴィンセント・ヴァンフック氏 Waymo 主席エンジニア

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